サンクスギビングデイ

「THANKSGIVING DAY」がそろそろですね。
11月の第4週の木曜日なので今年は11月28日になります。

西洋から日本にきた風習には「クリスマス」「ハロウィン」「バレンンタインデー」
と色々ありますが、「サンクスギビングデイ」は「イースター」(復活祭)と共に
なぜか日本人には馴染みのない風習ではないでしょうか?

どの風習も宗教的なものがそもそもの元になっていますが、最近ではどれも民間行事として定着しています。
そしてこのサンクスギビングも感謝祭と言われるように

「神の恵みに感謝して皆でご馳走を頂きましょう!」

というところから始まったものです。
多くの米国人家庭では、大きな七面鳥を買ってきて時間をかけてオーブンで焼き、スタッフドとよばれる七面鳥の詰め物と一緒に提供されます。そして家族、さらには親戚、友人が集まり
大規模な食事会が催されます。
まさに伝統的な家族行事なのです。

日本人に馴染みがない理由としては・・・・
ほとんどの人が宗教にあまり熱心でない。
特別な日を家族とともに過ごすという意識が薄い。
そして「七面鳥」もめったに食べません。
さらに我が家にはオーブンがなかったりします。

遥か大昔の話ですが、学生時代にホテルの宴会でアルバイトをしていました。
フレンチのコースメニューの肉料理の2品目によく
「ローストターキー/クランベリーゼリーにグレービーソースを添えて」というものがよく出ていました。
試食する機会があり、食べてみた感想は「バサバサの鶏の胸肉」という印象でした。
グレービーソースもあまり口に合うものではありませんでした。
実際に宴会でも多くの列席者が残していました。(そこまでに満腹であった可能性もありますが。)
それ以来、今日に至るまでそのイメージが残っており、自分からオーダーする事はまずありません。
ましてや外食でメニューにターキーがある事もほとんどありません。
きっと日本には七面鳥を食べる食文化は根付かないでしょう。

しかし似たような行事は日本にもあるのです。

「お正月」です。

「七面鳥の丸焼き」と「詰め物」は「おせち」と「お雑煮」ですね。
実家に戻る為の帰省ラッシュもそうです。
家族や親戚が集まるというのも一緒です。
さらに翌日の「ブラックフライデー」(一年で最大のバーゲン)と「新春初売りセール」
も共通していますね。

戦後、日本政府が国民の祝日を作成する際、GHQの干渉のもと米国のものを参考にして休日を考えていました。すると11月の感謝祭はお正月とイメージがだぶるので、なにか似てるけど別のもの考えよう!という事で勤勉な日本人にはもってこいの「勤労」に感謝する日「勤労感謝の日」を作ったに違いありません!

よく調べてみると・・・(ウィキベディアからの抜粋)

農業国家である日本は、古くから神々に五穀の収穫を祝う風習があった。また、その年の収穫物は国家としてもそれからの一年を養う大切な蓄えとなることから、収穫物に感謝する大事な行事として飛鳥時代の皇極天皇の時代に始まった新嘗祭(にいなめさい、しんじょうさい)の日が第二次世界大戦後のGHQの占領政策によって天皇行事・国事行為から切り離される形で改められたものが「勤労感謝の日」である。
感謝祭(Thanksgiving)は、勤労感謝の日とほぼ同時期である11月第4木曜日に米国で祝う感謝祭であるが、時期や趣旨が似ているのは偶然である。戦前日本の新嘗祭とも特段の関係はない。生産を祝う点では感謝祭に通じるが、勤労への感謝についてはアメリカ合衆国でのレイバー・デー(Labor Day)(9月第一月曜日)に通じる。またレイバー・デーは日本のメーデーと趣旨が似ている。勤労感謝の日が制定された1948年に日本はまだ米軍の占領下にあったが、占領軍は国家神道と結びついた新嘗祭を危険視した。当時力をもっていた占領軍の左派勢力は、米国の Labor Day と Thanksgiving Day を併せた Labor Thanksgiving Day という祝日を考案し、これを和訳したのが「勤労感謝の日」である。


日本にも似たような行事「新嘗祭」とうものが独自にあったのですね。
そして時期や趣旨が似ているのは偶然という事です。

今後、移民として経験するであろう米国での「感謝祭」。
その日を迎えたら日本人として私は何をするべきなのでしょうか?
この風習は私たち家族にも根付いてくれるのでしょうか?
恐らくブラックフライデーに夜明けから繰り出しレジの行列に並んでいる事だけは確実です。