DV2015の終焉と新たなる始まり

VISA BULLITENの8月の通知の衝撃から数日が経ちました。
間違いによる再アップを期待しましたが、そんなミラクルも起こらず仕舞いです。
幸運にも発行までたどり着けた方は大変おめでとうございます。
残念ながらたどり着けなかった方、うまく気持ちを切り替えて次の目標を掲げ一歩一歩進んでいけることを願うばかりです。

なぜ、このような状況になったのでしょうか?

とある米国ビザ関連のサイトにイラン人当選者の投稿がありました。

私は4月にインタビューを終えたAP(Administrative Processing)のケースになったイラン人です。管轄の3つの大使館(アンカラ・アブダビ・エレバン)の許可処理の速度に従いました。
その許可に掛かる平均はなんと4か月なのです。6月30日までにイラン人に1377しかビザが発行されていません。現在、イランではAPの結果を待っている819人とインタビューを控える1000人以上の人がいます。各大使館はAP待ちのイラン人を許可するためには最低でも月に150から200のビザを発行しなければなりません。これはいったい可能な事なのでしょうか?私たちの状況は考えたくもありません。非常に困惑しています。AP待ちのイラン人にビザが保たれている事を強く望みます。このままだとDV2015はDV2014よりひどい状況になります。残念ながらカットオフに漏れた人々のこれからが最高であることを望みます。DV2017の番号が小さいことを望みます。


今回の「番号の進みゼロ」はKCCのAPの処理がまったく追いついていない状況によるものと想像できます。APとはビザを発行するための追加の調査の事です。いわゆるバックグラウンドチェックと言われるものです。やはり2001年の事件以降、国籍や宗教の影響でより注意深い精査が行われるようになったという事です。またイランの場合、米国KCCはその確認をイラン軍にゆだねているという状況のようです。その調査に時間がかかるのか、わざと時間をかけているのかは知るすべもありません。でも平均4か月が事実だとすると、それはひどい話です。イランで待っている人も気が気でないと思います。KCCが速度をアップさせたくてもそれが出来ない状況であると。そしてその影響がもろに他の進捗に出てしまったと。やはり政治的なものが絡んでいるのかと想像してしまいますね。

移民国家であるアメリカの、その移民政策の一つであるDVプログラムの現在の概要にあきらかに歪が出てきていると感じます。その影響をもろに食らってしまったのがアジアの当選者の人なのだと感じます。

「ネパールとイランだけなんでこんなに当選者が多いの?」とか「これじゃ一部の地域と国だけに有利な仕組みじゃん!」とか言いたいことはあると思いますが、けっしてその国の人々に非はありません。原因は歪を修正しない制度にあるのかと。

そんな理由もあるのか無いのかわかりませんが、現在のDVプログラム自体は米国で両院可決で廃止の決定が出ています。
もしまだ数年続けるつもりならば、ぜひすべての参加対象国に均等に夢を与えられるものにしてください。今のままでは「喜ばせておいて、最後に奈落の底に陥れる」DV詐欺にまさるとも劣らない行為です。
例えば、当選確定者と補欠当選者の二つに分けるとかどうでしょうか?
これだと気持ちの整理が付きやすいと思います。

当選者数を大幅に減らしたDV2016ですが、ネパールとイランの当選者数は引き続き大きいです。このままだと恐らくDV2015と同じ状況になってしまうのではないでしょうか。



米国移住後の生活が、バラ色の人生になるかどうかは本人次第ですし、必ず上手く行くとは思ってもいません。でもそのチャンスはぜひ世界中の人々に均等に与えてもらいたいものです。このプログラムが無ければ、絶対に米国移住など「夢のまた夢」なのです。無くなっては欲しくないです。

ちょっと感傷的になってしまいましたが、もう一月もすればDV2016のカットオフナンバーの発表がスタートします。

「すべての当選者に幸運を!すべての移民に成功の機会を!!」