★米国タックスリターン(その23:FORM TD F 9022-1 )

タックスリターンとは別に、提出しなければならない書類がまだあるのです。

「FORM TD F 9022-1」 というフォームです。
この書類は一体なんのための書類なのでしょうか?
そしてどのような人が、いつ提出しなければならないのでしょうか?

何?

米国外にある一定額以上の預貯金がある場合、IRSに外国預金残高を報告する義務があります。
米国外金融口座報告様式「Report of Foreign Bank and Financial Accounts」
略してFBARと呼ばれるものです。

米国外にある金融資産の合計残高が$10,000を超える場合は米国財務省までに申告しなければならない。
1万ドルって、今だと100万円です。と言う事は、ほとんどの人が申告しなければならない筈です。
対象となる口座には、銀行口座、証券口座、現金価値のある保険、年金口座、投資信託が含まれます。


誰が?

市民権保持者・グリーンカード保持者・米国居住者が対象となります。
米国居住者ということは、海外赴任の人も含まれると言うことです。

いつ?

毎年1回6月30日までに提出しなければなりません。
提出の延長は認められておりません。
これを怠るとペナルティは意図的な違反でない場合で最大$10,000。
意図的な違反の場合は、残高の50% のペナルティや刑法上の罰則にも発展する可能性がある。

どこに?

タックス・リターンとは別の送り先なので、一緒にまとめて送る事ができません。

    Department of the Treasury
     P.O. Box 32621
    Detroit, MI 48232-0621

ミルウォーキー州のデトロイトに送る必要があります。

なぜこのような申告が必要なのかというと、海外口座を悪用した脱税をチェックする目的があるようです。
海外口座でのマネーロンダリングなどを行ういけない富裕層の人がいるようで、
そんな人のせいで私たち庶民もその巻き添えを食らったというのものです。

「ケイマン諸島」とか「スイスの銀行」とかがよく映画やドラマに出てきますね。
個人情報を秘匿に出来ていたこれらの銀行も開示を行わないとならない場合もあるようです。
もし意図的な違反が発覚したら大変な代償が発生してしまいます。
悪い事は出来ないようになってますね。
税金は地の果てまで追いかけて徴収するつもりのIRS。
さすがとしか言いようがありません。

という事で私もこのフォームを提出しなければなりません。
このフォームも「ターボタックス」で作成が可能です。

でも100万ドル1万ドルでなくて1000万ドル10万ドルでいいような?
一ケタ間違えてませんか?(すみません私が2ケタ間違えてました。)