続々 IRSからの手紙
- 2014.08.06
- 米国タックスリターン備忘録
そもそも「Additional Child Tax Credit」とは何なのでしょう?
アメリカ版の児童手当と呼べるアメリカ連邦税の税優遇措置の事です。
「Child Tax Credit」 と 「Additional Child Tax Credit」という二つの税額控除があります。
「Child Tax Credit」の該当者は扶養する17歳未満の子供1人あたり上限で1000ドル分、連邦所得税額からマイナスしてもらえます。
いわゆる扶養控除というものですね。
普通だと課税対象の所得からその金額が差し引かれて、課税対象額が少なくなるくらいの認識でいましたが、さらに扶養控除で還付など起こりうるのでしょうか?
例えると・・・
1000ドル分の「Child Tax Credit」をもらえる納税者の税額控除前の所得税額が900ドルだったとします。その900ドル分を「Child Tax Credit」にて控除してもらうと納税すべき税額はゼロになります。そして「Child Tax Credit」1000ドル分のうち控除にて利用できなかった100ドル分の「Child Tax Credit」が連邦より還付される(REFUND)という事になります。
「CREDIT」とは、税額を直接減らしてくれます。金額ベースで税金が減っていくという、とてもありがたい控除なのです。そして「CREDIT」には大きくわけて「Refundable」と「Nonrefundable」に分けられます。「払い戻し可」と「払い戻し不可」という意味です。
この児童手当に関しては「払い戻し可」(つまり差額をもらえる)という設定が設けられているのです。この払い戻しされる設定の部分が「Additional Child Tax Credit」 と呼ばれます。
なんとなく理解できたかもしれません。
でも何でしょう、いきなり・・・・
この年度になって、突然このような通知がなぜ届くのか?
なぜなら私の場合、この年を含めて3年間、ほぼ同じ内容の申告をおこなっているからです。
もしかして今年だけ、市販ソフトを使わなかったから、なにかで引っかかったのでしょうか?
その可能性は十分考えられます。
市販ソフトでの提出の場合は、裏データが存在しています。
確かに提出分は今年の提出分と同じ8ページなのですが、フルデータは32ページにもおよびます。調べてみたらそのフルデータの中に「Child Tax Credit」のワークシートが存在していました。さらに、もう一つの「schedule 8812」も発見しました。
もしかしたら、このワークシートも一緒に送らないといけなかったのかもしれません。
市販ソフトの場合は、フルデータはIRSと共有されているのかもしれませんね。
提出書類の不足が原因による追加書類の請求要請。
どうやら、そんな感じです。
これは、還付の有無にかかわらず急いで提出したほうがいいかもしれません!
もしかしたら$1000もらえるかも!!
下記が送られてきた通知です。
「Additional Child Tax Creditに関する重要なお知らせ」とあります。さらに太字で・・・
You may qualify for a refund あなたには払い戻しの権利があるかもしれない。。
とちょっと意味深な言い回し。さらに読み進めると・・・・
2013年のフォーム1040を見ていたら、あなたには一人以上の扶養家族がいるので「Additional Child Tax Credit」の資格があると思われることがわかりました。
この通知を捨てたり、見逃したりしないでください。なぜなら、還付金の権利があるかもしれないからです。
さらに概要で「Additional Child Tax Credit」の簡単な説明。
続いて「What you need to do」
ここには、何をすべきかが記載されています。
内容は、「worksheet」と「schedule8812」をちゃんと記載して返送しなさいという事です。
続いて「Next steps」
送られてきた書類にて資格者であるかどうかを判断して、
①資格者の場合は・・・・6-8週間で還付金を小切手で郵送。
②資格がない場合は・・・・なぜ資格がないかの説明の手紙が送られてくるそうです。
そして、最後にとても重要な一文が!
次年度は「Additional Child Tax Credit」を希望する場合は、必ずFORM1040と一緒に「schedule8812」を送ることを覚えておいてください。
とありました。
特に還付金を頂こうなどという希望はまったくなかったのですが・・・・
下記が送られてきた「worksheet」です。
STEP1が子供の名前を記載する項目。
STEP2が納税者の署名の項目です。
下記が「schedule8812」。こちらは裏面もあります。
とりあえず、「WORKSHEET」と「schedule8812」を記入して返送したいと思います。
一通りやってみた所、2011年、2012年と同様に「還付は$0」となりました。
還付金は期待出来そうにありません。
やっぱり、市販ソフトを利用しなかったために起こった書類不備という事ですね。
還付がゼロでも扶養家族がいる場合は提出が必須なのかもしれません。
来年の申告は、基本に返り市販ソフトを使って申告したほうがよいと思いました。
なぜなら、IRSからの手紙は受けとりたくないからです。
このままだとあと一度、残念な手紙を受け取る予定ですが・・・。(やれやれです。)
そして、あっという間に来年の申告も訪れます。
私と同じ立ち位置の税事情に精通された方の助言もいただきました。
来年の為の覚書として・・・・・・・・・・・
①日本の源泉徴収票の翻訳書類はいらないらしい。
これは監査等がありIRSから要求された場合のみ提出すればよいという事です。
だいぶ手間が省けます。
②日本からもE-FILLINGが出来るらしい。
私が使用した「TURBOTAX」ではできなかったのですが、可能な市販ソフトがあるよう です。FORM2555(FOREIGH Earned INCOME)もメール送信できるようです。
③その市販ソフトは「TaxAct」。
これがそのソフトです。メールにて直接送信ができ、IRSの受領番号も出るようです。
EMSなどで送るより費用と日数もかからないのでお勧めという事です。
来年はこれですかね。IRSも情報処理がE-FILLINGの方が楽だと思います。
米国確定申告は、一般の人にはちょっと難解な所が多いし、日本語での情報自体がとても少ないので、皆さんで情報交換・共有して、出来る限り出費を抑えて提出できればいいなと思ってます。
いろいろな経験談、情報、アドバイスお待ちしております!
「タックスリターンはもっと大変!」まで!
-
前の記事
続 IRSからの手紙 2014.08.05
-
次の記事
渡航報告(HAWAII編-8) 2014.08.07